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  1. 名前: 歯車の都香 --/--/--(--) --:--:--
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終章

  1. 名前: 歯車の都香 2017/04/14(金) 22:22:48
    終章

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    【AM 06:00】


    自然の猛威である嵐がオセアンを襲った夜、嵐と比喩されるもう一つの脅威がオセアンに残した爪痕は、嵐が去った翌朝になっても全貌が明らかにならなかった。
    街の貢献に発展したロバート・サンジェルマンの所有するログーラン・ビルの爆破、そしてロバートの遂げた非業の死。
    シモノフ・ファミリー首領、ニコライ・シモノフの死と組織の壊滅。
    そして、事件の首謀者とされるディーダン・ブランケットは死体となって発見され、
    彼の協力者とされる殺し屋〝レオン〟の死体は未だ発見されていないが、生存者の証言からその死は確定的なものとされている。

    謎は深まるばかりだった。
    現場に派遣されていた消防関係者は、自分達が至らないばかりに多くの死傷者を出してしまった事を悔い、警察は棺桶による更なる戦力の増強を提案した。
    その背景には、事件の早期解決の切り札として投入された執行部がトレイラー内で作戦の打ち合わせをしている時に、
    突如としてビルから落下してきたエイブラハムにトレイラーごと押し潰され、予備執行部が導入されるまでの間、消防関係者も手出しが出来なかった問題がある。
    しかし、武力の増強に対して消防各員が強く反対し、戦闘に特化した棺桶ではなく、より安上がりな強化外骨格〝アンドリュー〟を購入する事で合意した。

    アンドリューを使えば瓦礫の撤去、不安定な足場の走破、負傷者の素早い保護が可能となる。
    斯くして警察及び消防はロバートの会社から、即金で百機のアンドリューを購入し、ログーラン・ビルでの救助、真相究明に活用した。
    しかし、真相が究明される事は永遠になかった。
    ロバートから多額の寄付金を受け取っていた警察の各関係者は、余計な事が明るみに出ない内に真相の解明を早々に打ち切ることを決定し、
    事件の迷宮入りは確実なものとなった。

    ロバートとの繋がりを隠ぺいした警察は、ある事を危惧していた。
    それは、マフィアを巧みに操っていたロバートの糸が切れ、マフィア達が暴走するのではないかと云う事だ。
    ロバートの残した莫大な金の実る木を奪い合いでもすれば、オセアンは世紀末都市になる事を避けられない。
    崩壊すると思われたオセアンの治安は、だがしかし、寸前でそれを免れることとなった。

    偶然オセアンを訪れていた内藤財団の重役が、この未曽有の事件によって与えられた経済的な打撃の修復に全面協力する事を発表し、
    ロバート無きオーシャン・トランスポート社は内藤財団の傘下に入ることとなったのである。
    それに伴い、ロバートの遺産も内藤財団の一部として取り込まれ、奪い取られる心配はなくなった。
    臨時収入を失った代わりに治安が維持されたのだと思えば、安い物だと警察は内藤財団に深い感謝の意を示した。

    ロバートの死と同時にスポンサーとの繋がりが断たれたマフィア達は、両者が同一人物であることをいち早く察した。
    彼らも馬鹿ではない。
    内藤財団が動いた時点で、全ての組織がこれまでのように振る舞う事が出来なくなることを理解し、鳴りを潜めた。
    皮肉な事にこの事件の影響によって、マフィアが昼間から我が物顔で好き放題する事はなくなり、警察が本来の職務に励んだ事によって治安は僅かに回復した。

    こうして、オセアンは新たな一歩を踏み出す事となるのであった。

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    【AM 06:13】

    オセアン西部にあるオセアン最大の病院に運ばれた事件の被害者は、十人にも満たなかった。
    ほとんどの被害者は死亡が確認されており、今頃、火葬場は死体焼却で大忙しだろう。
    忙しくなると思われた医療関係者は安堵していいのか、それとも悲しむべきなのか、非常に難しい状況に在った。
    連日のように銃で撃たれ、ナイフで刺されたマフィア関係者の治療にあたっていた人間達は、拍子抜けする思いだった。

    (ΞιΞ)「……この患者は何処にいったんだ?」

    医師の一人が、リノリウムの床を歩きながらカルテを片手に、看護師にそう質問した。

    λ’>’)「それが、回診――朝二時四十五分――に向かった時にはもう姿がなくて……」

    (ΞιΞ)「攫われたのかそれとも自主退院したのか、それが分からんことにはなぁ……」

    λ’>’)「あ、枕元に入院費が置いてありました」

    (ΞιΞ)「金の問題は……まぁ、重要だが、患者の命の方が大事だろ」

    窘める様な言葉に、看護師が申し訳なさそうに謝罪した。

    λ’>’)「す、すみません」


    (ΞιΞ)「それで、目撃者は? 監視カメラに映っていなかったのか?」


    λ’>’)「それが全く。警察に知らせますか?」


    医師は逡巡し、小声で答えた。


    (ΞιΞ)「…………まぁ、警察も忙しいだろうから、今回は内密に処理しておこう」


    λ’>’)「分かりました。それで、あの、話は変わるのですが」


    (ΞιΞ)「うん?」

    λ’>’)「東部の方に、新しいレストランが出来たそうなんですが、今夜いかがでしょうか?」

    (ΞιΞ)「……悪くなさそうだな」


    今一度、医師はカルテに書かれた患者――今はもういない――の名を見た。
    そこには、アメリア・ブルックリン・C・マートと書かれていたが、あまりにも長くややこしい名前だったため、
    五分後にカルテを生ごみと共に焼却炉で燃やす頃には、もう、その医師は女性の名前を覚えていなかった。
    果たしてどんな顔であったかなど、執刀医さえ思い出せないほど希薄な存在であった。

    * * *


    【AM 10:23】


    (=゚д゚)「……」


    よれたスーツに身を包む〝虎〟と呼ばれる男が、乾いた血と硝煙の匂いが漂うログーラン・ビルの中を見て回っていた。
    見れば見るほどに、事件の荒々しさが伝わるとともに、実行者の手際の良さが窺い知れる。

    (=゚д゚)「おい」

    四十代後半に差し掛かった歳は貫録となり、トラギコ・マウンテンライトの地鳴りのような声に迫力を持たせていた。
    二十年前は見事なブロンドだった髪も、今や白髪だらけのみすぼらしい物になっている。
    しかし、眼力は年々強まる一方で、漂わせる雰囲気は年経た重厚な剣を思わせた。

    (;,,゚,_ア゚)「は、はい」

    (=゚д゚)「監視カメラの映像は、まだ復元できないのか?」

    (;,,゚,_ア゚)「そ、それが全て消失していて……」

    (=゚д゚)「薬莢から指紋は? 証拠品の鑑定は? 目撃者、証言者は?」

    (=゚д゚)「先月だったか、手前らの上司が、俺んとこにこう言いに来た。
        おい、我々の縄張りに入り込むんじゃない、そんな暇があればその薄汚い靴を磨くか、服をクリーニングに出せってな。
        縄張りの管理も出来ないくせに、よくもまぁ言ってくれたもんだな。
        無能が」

    オセアンを含む西側沿岸部を管轄とする警察本部の中でも、難事件解決の最前線に立つ部署から派遣されたトラギコは、
    謝罪と言い訳しか口にしない男の胸ぐらを掴み、壁に押し付けた。

    (=゚д゚)「……もう、この事件は喰えねぇ。
        いいか、証言も証拠も鮮度が命なんだよ。
        次からはこんな事が起こらないように、靴と服を汚して仕事しろ」

    そう恫喝してから、トラギコは手を放し、損壊の激しい一階ロビーを見に階段を下った。
    怒りをぶつけても意味がない事を、トラギコはよく知っている。
    若い頃はと思うようになってから、彼は自分が年老いた事を自覚せざるを得なかった。

    (=゚д゚)「……デザートイーグルとショットガンで棺桶を倒す、か」

    生身の人間の所業ではない。
    しかし、心のどこかで、その可能性がある事を信じている自分もいた。
    トラギコは頭を振って、己の感を頼りに、独自にこの事件の犯人を捜す事に決めた。
    何時消えてもおかしくない命をつぎ込むには、遣り甲斐のありそうな仕事だった。


    (=゚д゚)「……へ」


    残り少ない人生を有意義に過ごすため、トラギコはその日の内にオセアンを発った。


    * * *


    【AM 11:27】


    遠く離れたフィリカの地で発掘現場の休憩所で寛いでいたイーディン・S・ジョーンズは、
    オセアンで起きた事件を聞いて、皺だらけの顔に笑みを浮かべた。
    図面に落としていた目を細め、ジョーンズは思わず口に出して感嘆する。


    (’e’)「ほぅ……」


    棺桶の保存状態の良さなら、オセアンはあの近郊でも随一の土地だ。
    そこから仕入れた棺桶の研究を進めるジョーンズにとって、その知らせは実に興味深いものだった。
    何者が如何なる棺桶を用いて、大量の棺桶を屠り去ったのか。


    (’e’)「それで、目撃者は?」


    ハンズフリー・モードに切り替えた固定電話の向こうから、鈴を転がすような声で答えが返ってきた。


    『それがぁ、今のところいないんですよぉ。
    車で突っ込んだところまでしか見ていないんですねぇ』


    (’e’)「なるほどっ、なるほどぉ、なるほどぅ。
        実にいい知らせだ。
        謎は多ければ多いほど、解けた時の快感が増すからね。
        ところで、私の息子は無事なのかね?」


    『博士ぇ、あれはハート・ロッカーですよぉ。
    電源ケーブルが切れただけでぇ、損傷はないそうですぅ』


    (’e’)「ん? ならば私の息子だろう。
       研究対象として、あれほど魅力的な物も珍しい。
       しかし、電源ケーブルがなぜ……」


    『予備のバッテリーが底をついていてぇ、蓋が開かなくて困ってるんですよぉ』


    (’e’)「……!! そうか、なるほど、バッテリーの残量が少なくなっていたのか!!
       これは迂闊、あぁ、なるほど。
       あの巨体を動かすのにそれほどの電力が必要だったとは、いやぁ知らなかった。
       これで次の課題が出来た。

       五年ぶりに耳かきをした時の感動が今甦った、ありがとう」


    『きったねぇ……』


    * * *


    【AM 04:01】


    嵐が去ったのは、日付が変わって四時間後の事だった。
    朝の気配が迫る中、オセアンの夜空は磨き上げられた様に澄み渡り、宝石の輝きさえ霞んで見える星の海が広がっていた。
    灰色の雲が名残雪のように浮かび、風に流れてどこかへ向かう。
    生ぬるい夜風が吹く、過ごしやすい気温の夜だった。


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    間もなく夜が明ける事を、薄らと瑠璃色に染まり始めた水平線の彼方が静かに告げる。


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            c c_ノ ̄        〔_〕
          o 〇/  ̄`ヽ   _ ,―-´、/
          / 「/o 、_ ヽ|⌒`  ̄丿 ̄ヽっ
          / ̄// ミ||〉ooo〉〉っ ̄/\|二 ̄V 
       く⌒ `// ヽ ミ||/θθ_ /y Vξヽ ヽ
     / / // 、」 ミ||))__))二二二二二二l
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    北に向かって海沿いに伸びるアスファルトの道路を、サイドカーを付けた一台の電動バイクが颯爽と走る。
    風に目を細め運転するのは、円熟した魅力を持つ、若く美しい女性だった。
    ボロボロに草臥れたカーキ色のローブを風に靡かせ、黄金色の髪が風を孕んで稲穂のように揺れ、夜空と夜道を見据える瞳は蒼穹の色をしている。
    彼女こそ、オセアンに於けるロバートの時代を終わらせ、多くの人の夢を踏み躙り、そして、強引な手法で再始動を促した流浪の旅人。



    その名は、デレシア。


    ζ(゚ー゚*ζ



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    .   /  ィ伝≠=z_/  `ヽ .!  ー≠z__     .|  |∨  .|   |.∧  .| |
    ヾ  |  ,/∨ ,イ⌒∨ゞ |  |     .! |  | `マz .|  |/   |   | ∧ .:| |
    ノ  ∨ | . ∨{ 乂_ノ:} 〉 .∨ !    | y─==≠z_ |     .i {  八 .:| .:::| |
    _,イ∨ {  弋乂_ノソ  ∨\  イ ,ィ {   ./  > /    | | イ  | ,/|  ′|
     /ハ. \\        /.   \ 乂{ `一' /∨ / x-──‐z_ .{/.::| ,/  、
    .〃 ノ.   |\ヘ        /      \}. `ー=z’ __∨ ̄r==z:::::::::::::\: : .|/   \
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    彼女が引導を渡さなくとも、遅かれ早かれ、ロバートの世界進出と云う下らない夢が現実に蹂躙されるのと同時に、
    彼に頼り切ったオセアンもその影響を受け、復興が絶望的になるほどの被害を受けていた事は想像に易い。
    そう考えると、デレシアの方法はかなり荒っぽかったが、将来的にはオセアンのためになったとも言える。
    将来的な結果がどうあれ、デレシアは自分の行為に変化がない事を自覚しており、それを受け入れていた。


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                       _,,-':::::::::::::::::i::ト :|=\ ノ __
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        /ニヽ::::://::::::`-、__/:::::::::_,,-──'l l' l.l :トーフ :|
     > ̄::::::::::::: ̄\:::::::::::::::_,,-┴─< r─, `l=_))フ/ l :|ー|| l :|___
     ll_ノ7 ̄ ̄`-、_>ー'' ̄-、=<_,-l、_/_/`-、 //;;/ .l :| ||_,-'::::::::::::::::::>-
      /::::;-─-_,-',-' l、  ) / ゚l、彡 |ー''/ミ-、//7-、 イ`レ::::::::;-─' ̄:::::::::`-、
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    殺しは殺しだ。
    どれだけ豪奢な装飾でその身を装うとも、それが人間である事に変わりがないように、物事の本質はそれ以上もそれ以下にもならない。
    サイドカーの揺篭の中、傷つき疲れた体を毛布に包んで眠るのは、赤茶色の髪をしたアメリア・ブルックリン・C・マート。












    ――搬送先の病院では、それが女性の名だった。


    本名は、ヒート・オロラ・レッドウィング。
    毛布の中で抱き合って眠っている耳付きの少年、ブーンを庇って負った彼女の背中の傷は二、三日も経てば完全に消えるだろう。
    心労で寝入ってから、ブーンはヒートの体に抱きついたまま離れようとはせず、ヒートもまた、ブーンの背に回した手を解こうとはしなかった。
    それは仲の良い姉弟か、親子のようにも見えた。



    ノハ´⊿`)

    (∪´ω`)



    ――あの一瞬。
    シィがヒート達に榴弾を雨のように浴びせかけようとした時、デレシアは最適なタイミングでその初弾目掛けて手榴弾を投げ、全ての弾を誘爆させていた。
    棺桶の中でも防御力の高い背中を向けていた事が幸いし、ヒートは軽傷で済み、ブーンは無傷で済んだ。
    爆煙が煙幕の役割を果たしている中、デレシアは二人を連れてエレベーターのあった場所に連れて行き、そこに二人を横たえ、シィに引導を渡した。


    あの時、ブーンには何も指示をしていなかったが、ヒートの手を引いて逃げようとしていた。
    それはつまり、生きようとしていたという事。
    喜ぶべき事だった。
    かなり強引な手段で引き出したとはいえ、ブーンは生きる道を自分で選ぶ事が出来たのだ。

    行動を遅らせた最大の理由は、シィの言葉にあった。
    何度も口にしていた、〝私達〟という言葉。
    それはつまり、シィの思惑ではなく更に上の存在がある事を示していた。
    さらなる情報を手に入れるために生かしておいた結果、幾つかの事が分かった。


    目的は世界平和であり、オセアンはその第一歩。
    ハート・ロッカーの存在と機能を知っていながらも、その欠点を知らなかったという事は、そこまで脅威と呼べるような存在ではないという事。
    しかし、興味深い存在だ。
    おそらく、オセアン以外の都市にもシィのような誇大妄想を持った人間がいる事だろう。


    これだから旅は止められないと、デレシアは得た情報に満足していた。


    ζ(゚ー゚*ζ


    以上が、ログーラン・ビルの最下層で起こった出来事の推移と結末、そして得た情報である。
    その後、巨大な棺桶の内部に閉じ込められた哀れなシィの存在を利用して、デレシアとヒートは偽りの死を作り上げる事にした。
    シィの死体が発見されるまでの間、ヒートとシィは入れ替わる事となり、それは無事に成功した。
    そして誰かが気付いた時にはもう手遅れ、後の祭りと云うわけだ。



    右手の空が、徐々に明るさを増し、黒炭のような夜空はその帳を静かに朝のそれへと譲渡す。
    群青色と瑠璃色、そしてコバルトブルーの織りなす幻想色を横目で見て、デレシアは一つまみの憂いを含んだ微笑を浮かべる。
    水平線の彼方に太陽が姿を見せた、その一瞬。






    ζ(゚、゚*ζ「……」











    デレシアの美貌に憂いの色を浮かばせた原因が、姿を見せる。








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    それは、昼に見える白銀の月のようにおぼろげで、蜃気楼のように遠く、水彩画のように淡い色で空に溶け込み、
    だが確かな存在感を持った、空の彼方に浮かぶ幻影の都市。
    立ち並ぶのは尖塔でも城壁でもなく、より高みを目指して競い合う高層ビルの群れ。
    ひしめき合う近代文明の群像。



    今にも声が、匂いが、そこに住まう人々の息遣いが聞こえてきそうなほど精巧で緻密で、水面に映る影のように儚げな都。









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                             / ̄ ̄\
                           /       ヽ
     ____________|_____|____________
              --_─ - ─_-_─ - ─ - ─_-_─ - _--
                -  ̄─_─ ̄─ ---- = ─- ̄-
                  ─ ̄ ---- ─---- ̄--
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    水平線がオレンジ色を含んだ時には、もう、その都市の姿は消えていた。
    だが確かに実像があり、存在があり、名があった。
    それを知るのは、世界でただ一人。
    最果ての都を目指して、果てしのない旅を続ける、デレシアだけなのだ。


    彼女の旅は新たな同行人を加えて、今、再出発したばかり。



    (*∪´ω`)「ぉー……」



    幸せそうな声をしたブーンの寝言を聞いて、デレシアは思わず笑んだのであった。



















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           l!八. 丶 ソ     ::::::: / //   イ  l    |
             \ く          // /  / l   i    |
       終章     |>丶 、  フ  .///    /  l   |l   }
               }    \     ((_/   / ^ト、 l   |i   八
                /  i   \  .ィフ′/             【Ammo for Restart!!】編  終
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