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第六章【grope-手探り-】

  1. 名前: 歯車の都香 2017/04/15(土) 19:35:40
    第六章【grope-手探り-】

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    You can't see anything in the perfect darkness.
    完全な暗闇の中では、何も見ることが出来ない。

    But, you are able to feel everything in the perfect darkness.
    だが、完全な暗闇の中では全ての物を感じることが出来る。

    You can't hear anything in the perfect solitude.
    完全な孤独の中では、何も聞くことが出来ない。

    But, you are able to feel yourself in the perfect solitude.
    だが、完全な孤独の中では自分自身を感じることが出来る。

                                                   Philippe Nixon
                                                 フィリップ・ニクソン

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    服装は人柄を表し、靴は価値観を表す。
    その言葉が真実だとすれば、一大ファッションショー“オープン・ウォーター”に参加している人間は、全員が優れた人柄と素晴らしい価値観を持っているはずだった。
    ところが事実はそうではない。
    誰彼かまわず押しのけ合って出口を目指す人間の比率が、実に七割。

    約三割の人間は事態を楽観視しているか、動こうにも動けずにいる人間だった。
    これでは、素晴らしい価値観や人柄どころではない。
    それは、その人物の芯の脆弱さを表していた。
    遅かれ早かれ、力の前に屈する日が来るだろう。

    残された人間は、そのどれとも違う希少な存在だった。
    事態を正確に把握し、取るべき行動を理解している人間が、ごく少数ではあるがその会場に居合わせていたのだ。
    状況は決していい物ではなかった。
    水深二千フィートの位置にある会場から会場、もしくは水圧の影響が少ない場所まで非難するには、会場にある一つだけの出入り口を使わなければならない。

    そして、唯一の出入り口は今や人で塞がり、その機能を失っていた。
    我先にと危険な場所から逃げ出す行為は、生物である以上自然な欲求だ。
    着飾ったところで、中身が伴っていなければ何の意味もないというのに、今日日のデザイナーはそれを心得ていないらしい。
    実に嘆かわしいことだが、時代と共にそのような芯のあるデザイナーは減少傾向にあるようだ。

    カーテンで隠されていた分厚い耐圧ガラスの外に広がる深海の様子を眺めながら、黒い着物でオープン・ウォーターに参加したデレシアは、活路を探していた。

    ζ(゚、゚*ζ

    雪のようにゆっくりと落ちているコンクリートの細かな塊は、橋が破壊されたことを意味していた。
    デレシアは、この会場に出入り口は別にもう一つあると確信していた。
    そして、ニクラメンが崩壊するまでにはまだ時間があることも、確信していた。
    その答えは、ショーに来ていた内藤財団副社長、西川・ツンディエレ・ホライゾンの行動が物語っていた。

    デレシアが睨んだ今回の、いや、オセアン、フォレスタで起こった事件の黒幕たる内藤財団。
    その財団の人間が、わざわざ沈む都市の最深部に現れるだろうか。
    絶対にありえない。
    “黄金の大樹”をシンボルマークとする組織の人間なら、そのような馬鹿な真似はしない。

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                    ィx \マ ィ、 〈 | 、V rァ r‐┘
                 > `‐` l/,ィ V / 〉 〃 ,ニ孑
                f´tァ 厶フ ヽ! fj |/厶7厶-‐¬
                 │k_/`z_/> ,、    ,、 xへ戈!│
                | l      ̄ | f^´  ̄    !│
                ヽ`ー--、____| |      / /
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    勝算があって、ここに現れたのだ。
    ならば、まだ間に合う。
    ツンディエレはステージ上に現れて、そこから姿を消した。
    これが意味するのは、もう一か所、ステージ上に繋がる通路と空間がそこに存在するということ。

    ζ(゚ー゚*ζ「ヒート、一旦駐車場に戻るわよ」

    海底から地上に繋がる最短の道。
    海底駐車場を繋ぐ螺旋通路だ。
    電気系統が死んでも使用できるその道は、恐らく、ツンディエレが使用する脱出路だろう。
    ヒート・オロラ・レッドウィングは、デレシアの言葉に浅く頷いた。

    ノパ⊿゚)「あたしの“レオン”もあそこにあるからな。
        で、そろそろ動くか?」

    会場に残った人間の視線と関心がステージから薄れているタイミングを見計らっていた二人は、改めて会場を見渡した。
    先ほどまで静観を決め込んでいた客も、流石にこれが危機的な状況であることを察したのか、続々と群れに加わっている。
    良い頃合いかもしれない。

    ζ(゚ー゚*ζ「……急ぎましょう」

    デレシアは足にしがみ付いていた耳付きの――人間でありながら獣の耳と尻尾を持つ――少年の肩を、そっと抱き寄せた。

    (∪´ω`)゛

    ノパ⊿゚)「よし」

    三人は慌てることなく、静かに、だが、素早くステージ上に移動した。
    傍から見れば反対側に移動しようとしているだけに見えるだろう。
    この状況下で冷静な行動を起こすには、空気に流されずに判断できる力が必要だ。
    先導するヒートは、ツンディエレが立っていた場所に残された溝に指を掛けて動かそうと試みたが、微動だにしない。

    安全面を考えて機械だけで動作する仕組みなのだろう。
    手動で動かすには、どこかにある切り替えスイッチを作動させる必要がある。
    それを探している時間は、ない。
    苦戦するヒートに代わって、デレシアはその溝に指を掛け、一息で引き剥がした。

    金属が悲鳴を上げ、根元から折れ曲がった。

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                            ./ | . . : : : : : :.:.:.:.::.::::::::::::::;|;;:::',
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    案の定、更に下の場所へと続く階段がそこに隠されていた。
    床を剥がす際に器具が壊れてしまったが、どうせ海底に沈むのだから、別にいいだろう。

    ノハ;゚⊿゚)「……えぇー」

    腕力に自信があったのなら、少し、悪いことをしてしまったのかもしれない。
    少しだけ悔しそうな表情を浮かべていたヒートは、すぐに気を取り直し、着物の裾からM93Rカスタムを取り出した。
    フォールディングストックを鋭利な刃に換装したそれは、この場には似つかわしくない代物だが、彼女の判断は適切だ。
    こうなった以上、何が起きてもおかしくない。

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         ∨ ──────┬──┴--------|- -「 ̄ ̄ ̄
         _.ノ 丶、        /-'l二二) ○     , - - - ---|二ノ
       └─- 、丶 、    _ /一'、- , --------'__/ ̄─────-------- ....._/ ̄ ̄/´
              l 〉_ ̄o_ /l /´|/  ̄ ̄ヽ.\ \_〉、 ,f ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄        _,.=''"
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    人間相手に対抗できる武器を構えておいても、何ら不思議ではない。
    デレシア自身もデザートイーグルをいつでも構えられるように準備しており、敵勢力や障害物をすぐにでも排除できる。
    ヒートが先行し、後にデレシアと手を繋いだブーンが続く。
    階段は僅かに七段だけで、会場の床下に作られた通路は演者や関係者専用の簡素なものだった。

    非常灯が天井と足元を淡く照らし、視界を確保している。
    五十ヤードほどの距離の廊下を三人は駆け抜け、先を走るヒートが突き当りのところで止まった。
    右に曲がる前に、彼女が進路の安全を確保し、それに二人が続く。
    デレシアとブーンは止まることなく、走るだけだ。

    緩やかな坂を上り終えると、薄い壁を挟んで右手側から人の怒号が聞こえてくる。
    となると、ここは会場から出てすぐの場所にある廊下だと分かる。
    構造上、関係者用通路は一般専用通路から入る形となっており、その終着点は必ずつながっている。
    最終的にはそこから出て混乱の渦に合流しなければならないが、ツンディエレがこの道を使ったことを考えると、別の道がありそうだ。

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    兎に角今は進むしかない。
    ヒートもそれを知っているからか、特に戸惑うこともなく淡々と二人を導くだけだ。
    追う者の存在を考えていないのか、足止めの人間は一人もいない。
    罠らしき物もなく、ツンディエレはこれで作戦が完了したものと思っているようだ。

    甘い。
    底抜けに甘い。
    “黄金の大樹”を知る人間の存在を計画に入れていないあたり、この計画の詰めの甘さがよく分かる。
    だが、計画者は馬鹿ではない。

    これだけ甘い計画にもかかわらず、目的を悟らせないのだ。
    確かにフォレスタの人間が関わっている以上、ニクラメンの消滅が目的だろう。
    それでも。
    それだけが目的なのでは、ここまで大げさにする必要はなかったはずだ。

    まして、オープン・ウォーターに合わせて計画を実行する意味が分からない。
    爆破するのなら、昨日にでもできたはずだ。
    それだけ用意周到に計画を練ったにも関わらず、このタイミングでニクラメンを地図上から消滅させたい理由はなんだ。
    デレシアは一人思考する。

    その思考速度は光の速度にも匹敵するもので、デレシアが持つ多くの才能の内の一つ。
    駆ける右足が地面から浮き、地面に着くまでのわずかな時間。
    彼女は思考し、いくつもの推論を導き出す。
    ポイントとなるのは、この混乱だろう。

    自分達の街の崩壊の危機と、外部の土地から多くの重要人物が訪れているために、ニクラメンの上層部は今頃大慌てだろう。
    それを狙って得られるものは、ニクラメンが持つ何か。
    それの奪取が最も濃厚な説だ。
    誰よりも長い旅を続け、誰よりも世界を知るデレシアは、ニクラメンだけが持つ何かの存在を知らない。

    デレシアが知らないということは、ニクラメンにはそのような物はないということだ。
    世界に唯一ではない何か、つまり、貴重な何かだ。
    それを奪うのなら、今の内ということ。

    ζ(゚ー゚*ζ「……ふふっ」

    久しい。
    叩き潰しがいのある存在がデレシアの目の前に出現するのは、随分と久しい。
    相手が“黄金の大樹”なら、何の憂いも遠慮もいらない。
    ペニサス・ノースフェイスを謀殺し、彼女達の旅路を阻むのであれば、なおさらだ。

    廊下を先に走っていたヒートが、ツンディエレが使ったと思われる道を発見した。
    それは、廊下の終着点にあった。
    右手には一般専用通路に通じる扉が。
    そしてその正面には、機材搬入用のエレベーターがあった。

    これは地上まで繋がっていないもので、駐車場から荷物を下ろすために使われるものだ。
    地上と繋がっているエレベーターは、人混みの先にある。
    安全装置が働いて、今頃は使い物にならなくなっているだろう。

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    既にヒートはボタンを押して昇降機を呼び出しており、それが到着すれば、ニクラメンからの脱出は三割成功したようなものだ。
    昇降機が七階層下のここまで降りてこないと、デレシア達は動くことが出来ない。
    やはり、ツンディエレはこの道を使ったのだ。
    追いつくのは無理だと考え、デレシアは脱出することを最優先に考えた。

    子憎たらしいことに、あの小娘――ツンディエレ――の逃げ足とその算段は見事だ。
    ショーが終わると同時に逃げ出したのならば、追う者がいたとしても追いつくことは出来ない。
    昇降機が到着し、扉が開く。
    ヒートが銃口をその中に向け、素早く上下左右に敵がいないか、罠がないかを確認する。

    ノパ⊿゚)「問題なし」

    三人は昇降機に乗り、五階層上の駐車場に向かった。
    旅人三人を乗せた昇降機は、何事もなく彼らを目的地に運んだ。
    爆発が足を止めることも、暴漢が道を阻むこともない。
    ただ、定められた線の上を進むだけ。

    ――まだ、この時は。

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    Ammo→Re!!のようです
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         ,ィ´ ̄  ,ゞ-'"´ ` ヽ/ ハ
         {     ` ─- 、 /    }
         ` - ._ _ .. -ァ‐L__,ノ
              ̄ ¨¨  ̄
                                               Ammo for Relieve!!編
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    とてもではないが、車が走れるような状態ではなかった。
    外へと通じる螺旋状の道は車と人で埋まり、いつまでも動かない車列に耐えかねた運転手がクラクションを鳴らすが、全く意味がない。
    橋が壊されたと考えれば、車列が動かないことは自然なことだ。
    デレシアもヒートも、駐車場に戻った目的は車に乗るためではなかった。

    ヒートは自分の棺桶――第三世代強化外骨格――と、ペニサス・ノースフェイスから受け取ったローブを取りに戻ったに過ぎない。
    後は服を動きやすい物に着替え、やることをやるだけだった。
    白いボタンダウンシャツの上に黒のジャケット、そして足元はジャケットと同色のスラックス、履き慣らした黒のロガーブーツ。
    赤茶色の髪を後頭部で結び直し、手には黒い皮の手袋を嵌める。

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         f: : : f Vヽ: : : : ヽ:ヽ::i  \    _,. -  イ/:: : : :l
         l:lヽ: :i  ヽ: \: : : : ::ハ、   \    '´/. : : : : ハ: : l
         ヾ ヽ!   >、\: : : : ハ ` 、 _ >、/. : : : : : :/::ハ: ハ
            _,. <:ヘ: : :≧ 、: : : ハ   /i´ ∧::::/∨.: ::/. : : ハ:ハ
       _,. <: : : : :_; -:l: : : ハ `ヽ: ハ /、.l_/、 ∨、_ V:/. : : / i:::l
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    ジャケットの下の皮製のホルスターには、M93Rカスタムが二挺。
    背負うのは約5.5フィートのAクラスの棺桶だ。
    この格好は、彼女が“レオン”の名で恐れられた殺し屋時代のそれ。
    顔つきは自然と無表情になり、獣のような鋭い眼光を周囲に向け、警戒と威嚇の両方を行う。

    出口に繋がる道を埋め尽くす人々を見て、ヒートはデレシアに尋ねた。

    ノパ⊿゚)「デレシア、あたし達の道は?」

    ζ(゚ー゚*ζ「私達が行く場所全てよ」

    そう言って、デレシアはブーンを背負った。
    いつの間にか、彼女も着替えを済ませていた。

    (*∪´ω`)゛「おー!」

    ζ(゚ー゚*ζ「さぁ、行きましょう!」

    デレシアのデザートブーツが、地面を大きく蹴った。
    軽やかな一歩。
    ただの一歩と一瞬で、すでに十フィートは進んでいた。
    後れを取らずに、ヒートはそれに追従する。

    ノハ;゚⊿゚)「疾ぇ……!!」

    脚力には自信がある。
    腕力にも自信はあった。
    その両方を、目の前でデレシアに打ち破られてしまった。
    前から分かっていたことだが、彼女の運動神経は人間離れしている。

    ――デレシアが見出した道は、完璧だった。
    考えてみれば、外に続く出口までは車が道を作っているのだ。
    それを辿れば自然と外に出ることが出来る。
    隙間なく連なって止まっている車の上に飛び乗り、デレシアはそれを踏み台に駆ける。

    車の屋根は彼女の踏込で破壊され、隆起した屋根をヒートがスターター代わりに再利用する。
    車の上を走ろうと考える者はおらず、ここに来ている人間がデレシアの真似をしても大して疾く移動することは出来ない。
    服作りに勤しんで激しい運動を経験したことのない人間であれば、車上を走る芸当は思い浮かばない。
    三人は颶風と化して群衆を追い抜き、出口を目指す。

    要は、外に出ればいいのだ。
    そうすれば、後は泳ぐなり船を奪うなりしてここから脱出すればいい。

    (*∪´ω`)゛「おー!」

    デレシアの疾走を、ブーンは特等席で楽しんでいた。
    ヒートの緊張が、若干緩む。
    この子は、やはり笑顔が一番似合うと、ヒートは心から思う。
    ブーンが不安にならないよう、ヒートは駆ける速度を上げる。

    だが両者の差は、車一台分のまま、なかなか縮まらない。

    ζ(゚、゚*ζ「……あら。
          先客がいるみたいね」

    そんな声が、風に乗って前から聞こえてきた。
    デレシアとの差はやっとなくなり、先客の正体を確認しようと、目を細めて薄暗い空間を見据える。
    しかし、焦点が定まらず、ヒートに見えたのは背の高い人影だけ。
    確認しようと身を前に乗り出した、まさにその瞬間。

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    .             /ヽ                       r‐‐-、
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               \i ゝ.            <》          |      \
                  ∨       ′             |ミ>、     ..ヽ            ′
      .),     ((    、           /i  ,                  ¨ヾ>、  ....:}  __,ヘ.
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    ζ(゚-゚ ζ「っ!」

    ノハ;゚⊿゚)「っ!!」

    爆音とともに、目の前から人と車が消えた。
    足場が不安定になり、視線が一気に下がる。

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            ,r‐===-、  __
           /三三三ミ7////`ヽ
          /三三三三三{Y´ ̄´ヽ}、                               _
         ./三三三ミ//`\乂三ミノ三\                            U
        /三三三ミ//  / 〉、三三三三\           /⌒ヽ        j┐
         |三三三_〈/\/ //`\三三三三\        l:::::::::::::l         し゛
        マ三,r==、ミ\/ 从;l;从 /、。;.:;从 \      |:::::::::::j
    .     \{r、三`ヽミ\:.从:::;.:;,:,;、;l,;l> :;.:;人\     \;;/
    .      \ヾ三ミ}三ミ ) ,.,;;;W_从 :;.:;/,∧\__
              \=‐'三 三.,.,;:;.:,,l|二|;,:;,ゞ;;,,从 :;.;: %ミ/三三`ヽ
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ζ(゚-゚ ζ「行きなさい、ブーンちゃん!!」

    ヒートが事態の把握をするよりも速く、デレシアは刹那の時間で最適な選択をしていた。
    崩落する螺旋通路。
    落下すれば生存する確率は極めて低くなる。
    そこで彼女が下した選択は、ブーンだけでも生きられるよう、背負った彼を、崩落を免れた通路に投げたのだ。

    ζ(゚-゚ ζ「ヒート!」

    ノハ;゚⊿゚)「あたしが欲しいのは愛か死か、それだけだ!!」

    続いて選択を実行に移したのは、落下中のヒートだった。
    背負った“レオン”を装着し、車を踏み台にしてデレシアの元へと跳ぶ。
    伸ばした左手をデレシアが掴み、ヒートは彼女を胸に抱く。
    生身よりも棺桶の方が、落下の衝撃で負う傷は浅くて済む。

    そして、二人はブーンを残して瓦礫と共に深淵に飲み込まれていった――

    * * *
    ――――――――――――――――――――

    何が起こったのか、ブーンは理解できていなかった。
    突然爆発が起こり、突然宙を舞って、そして、助かった。
    螺旋通路の淵に着地したブーンは、先ほどまで車や人がいた場所を見下ろす。
    足がすくむほどの底なしの暗闇となり、何もなかった。

    隣には、誰もいなかった。
    自分の傍にはデレシアも、ヒートも、誰もいない。
    下から吹き上げて来る風が、不気味な音を立てて上へと抜けていく。
    その音は、今、ブーンが孤独になってしまったことを認識させた。

    胸に感じるこの寒気にも似た痛みを知っている。
    それに慣れ、その痛みと共に生きてきたはずだ。
    ほんの数日前までは、それが日常だった。
    痛いことが日常。

    苦しいことが日常。
    独りでいることが、日常だった。

    (∪;ω;)「お」

    前と同じに戻っただけ。
    違うのは、孤独だと分かった瞬間に涙が込み上げてきたことだ。
    前まではそのようなことはなかった。
    それが自然なことで当然の状態だったからだ。

    今は違う。
    今は、デレシアとヒートが傍にいて、優しく接してくれた。
    それも、つい先ほどまでの話。
    二人の姿は、眼下の暗闇に吸い込まれてしまった。

    姿が見えない。
    途端に不安が押し寄せてきた。
    それでも、ブーンは涙を拭って立ち上がることが出来た。
    彼は、頼りない足取りで上へ上へと進んでいく。

    倒れ、傷ついた人々を飛び越え、ただ、前に進む。
    時には踏みつけもしたが、前に進んだ。
    ブーンは信じて進むことにした。
    あの二人なら、きっと、大丈夫だと。

    孤独ではない。
    二人はいないが、孤独ではないのだと言い聞かせた。

    (∪うω;)「お……」

    そうしなければ、足は前に進まなかった。
    ペニサスを失って、あの二人まで失ったら、きっと、自分はもう駄目になる。
    幼い心でも、それだけは理解できた。
    だから今は、前に進むだけ。

    ブーンは一人でそう決心し、足を前に前に動かす。
    と、同時に。
    足元から聞こえた、コンクリートに亀裂が走る小さな音。

    (;∪´ω`)「お!?」

    本能的に、ブーンは走った。
    また、崩落が始まろうとしている。
    少しでも前に、少しでも上に、少しでも先に走らなければ、デレシア達が助けてくれた意味がなくなってしまう。
    目の前に壁となって立ちふさがる人の群れ。

    ブーンは、自然と模倣を選択していた。
    デレシアとヒートがそうしたように、ブーンも車上を駆けたのだ。
    速度は二人の半分。
    しかし、徐々に加速していく姿は野を駆ける猟犬を髣髴とさせる。

    何より特筆すべきはそのバランス感覚だ。
    ただでさえ不安定な足場が崩落によって一層不安定になっているのに、ブーンは全く姿勢を崩さない。
    故に、速度が落ちることはない。
    聞こえてくる崩壊の音が、ブーンを追ってくる。

    その音から逃げるように、ブーンは疾走する。
    やがて、ブーンの前を同じように走る人物が現れた。
    デレシアが目撃した、長身痩躯の先客だ。
    後ろ姿から分かるのは、その人物が女性であること。

    そして、何かを抱えて走っているということだ。
    ブーンの存在に気付いたのか、その人物が僅かに振り向いた。

    (、゚ノ川

    冬の空の色をした、冷たい瞳。
    鉄を思わせる重厚な灰色の髪の毛。
    睨むわけでも忌むわけでも、憐れみのこもった視線でもない。

    (;∪´ω`)「お」

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                じ:、 i,'  ゙:、 ,,.,   ′彳レ/
             丶、v{ ヒ!   i!||il.   , 八 Z
            __   _,ゝ、;_    ゛:|!  ゙ ,rカ  ̄
          _  ̄`ζ」'(´ ヽ  j! ゛ ,ィ彡′_.. -
            二 ニ ゙て∠rιク_;.,、_,ー-'^- =ニ_
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    不思議な視線の正体を考える前に、一際大きな崩落が、その女性の遥か先で起こった。
    螺旋通路の瓦礫と車、そして人が砂のように零れ落ちる。
    それは、ブーンも例外ではなかった。

    (;∪´ω`)「……っ!!」

    ブーンは、それでも前に進んでいた。
    落ち行く車の上を走り、前に進んだ。
    それは愚直な決意が成し得た偉業だった。
    それはブーンの心からの願いの形でもあった。

    ――前に進むことだけを考えながら、ブーンは暗闇の底に落ちて行った。

    * * *
    ――――――――――――――――――――
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    ――┬―‐ '´.:./>'´         `丶、_、_: . . ` ̄)____
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    西川・ツンディエレ・ホライゾンは、手に持った小型の起爆スイッチを懐にしまった。
    駐車場に仕掛けられていた全ての高性能爆薬はその役割を果たし、目論見通り螺旋通路は根元から崩落した。
    これで、オープン・ウォーターの会場から逃げられる人間は一人もいない。
    死ぬまでには数日かかるが、その間に何か意味あるものを得られることを願うばかりだ。

    担当者であるクックル・タンカーブーツが作戦に招き入れた人間達は、実に優秀だった。
    今頃、瓦礫の下敷きになっている彼らがいなければ、作戦は更に時間がかかっただろう。
    予定内に作戦が終了することは望ましいことだ。
    その分、世界が正常化する時間が縮まる。

    親を亡くした子供が泣くことも、子供を失った親が嘆くこともない、理想の世界が待っている。
    最小の犠牲で最大の救済を。
    ツンディエレの理念は、昔から一貫して揺るぐことはなかった。
    理念を貫き通すためなら、人を騙しもするし裏切りもする。

    それで受ける痛みなら、幾らでも耐えられる。

    ξ゚⊿゚)ξ「……同士クックル、準備はいいのですか?」

    彼女の隣を歩いていた巨躯の男が、ゆっくりと首肯した。
    隆々とした肉体が背負うのは、その体よりも大きなCクラスの強化外骨格。

    ( ゚∋゚)″

    ξ゚⊿゚)ξ「……“厄病女神”、あなたも準備はできていますか?」

    クックルの隣にいたはずの人物は、すでにその場にいなかった。
    動きが速く作戦を確実に遂行するのは感心するが、こういった部分をツンディエレは嫌っていた。
    正確さだけでなく、上司に従う忠誠心が薄い。
    溜息を浅く吐き、彼女は空を仰いだ。

    時間通りに、迎えが来た。
    何はともあれ、作戦は順調に進んでいる。

    ξ゚⊿゚)ξ「後はお願いします、同士クックル。
          ……全ては、世界が大樹となる為に」

    ( ゚∋゚)「お任せ下さい、同士ツンディエレ。
        全ては、世界が大樹となる為に」

    空から舞い降りてきた電動ヘリコプターが、ツンディエレの前にゆっくりと着陸した。
    クックルはその場で待機し、彼女は吹き付ける風に靡く髪を押さえながらヘリコプターに向かう。

    ξ゚⊿゚)ξ「そういえば、同士クックル」

    突然の呼びかけに、クックルは直立不動で言葉を待つ。
    ローター音に掻き消えないよう、大きめの声量で彼女はふとした疑問を口にする。

    ξ゚⊿゚)ξ「フィンガー・ファイブの例の二人は、大義を果たしたのですか?」

    ( ゚∋゚)「兄の方が負傷、行方不明になったそうですが、無事にペニサス・ノースフェイスを殺害したそうです。
        弟はニクラメン市街にて指示を待っております」

    ξ゚⊿゚)ξ「では同士クックル、彼等を正式に我々の同士として招き入れます。
          彼を連れて、作戦を続行、無事に完遂させてください。
          ……一人の生存者も、我々は認めません」

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    Ammo→Re!!のようです
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                                               Ammo for Relieve!!編
                                             第六章【grope-手探り-】
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    鈍い痛み。
    鋭い痛み。
    全身がひどく傷む。
    棍棒で殴られ、鞭で叩かれ、蹴り飛ばされてから塩水をかけられたよりも痛い。

    (;∪´ω`)「……お」

    痛みで目が覚めることに、ブーンは慣れていた。
    薄らと目を開け、目の前の状況を見る。
    見えるのは、暗闇と瓦礫の山。
    そして、瓦礫の下から流れる赤黒い血。

    あれだけの高さから落下して生きていることに、ブーンは驚いていた。
    何故自分は生きているのか。
    それは、下敷きにしている柔らかな感触が答えだった。
    数人分の死体の頂に、ブーンは横たわっていた。

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    │  .、            l    !
    . l i   ヽ        ゙l、   、ヽ
     ! l   \       "゛   ! .ヽ
           `           ゝ .|ー―ーヽ
          __`¨ - 、_,._
        ,/゛    廴 :'''“| ` ―ー'''" ̄ ̄T   ーヽ、 ―ー'''" ̄ ̄
    ─r‐‐"''^!.        |  !      `ヽ       _
     /    l         r /      ヽ  ヾ-.'''"    ./
      `- -‐'".   、    /´ \     \ \_j....   _...イ′
              ` ー     ⌒ー、ヽ ヽ__j´
                          ゛'^´
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    彼の達成した偉業が、その生存に大きく貢献していた。
    最下層ではなく、崩落を免れた駐車場の一部に落ち、車と死体のクッションが絶命を防いだのだ。
    あの時、少しでも前に進んでいなければ、こうはならなかった。
    高さにして二百五十フィート。

    全身打撲と擦過傷は免れられなかったが、命を脅かす傷は負っていない。
    痛む体を起こす。
    頭上で小さな崩落が起き、遠近感を狂わせる巨大なコンクリートの塊が、ブーンのいる場所のすぐ近くを通って落ちて行った。
    塊が砕ける大きな音が響き、風が下から上に向けて吹く音が生まれた。

    今の崩落でできた穴から差し込んだ一筋の光が、ブーンを照らした。
    光は弱々しく、ブーンの元に届く頃にはぼやけた明かりとなっている。
    それでも、それは光に違いなかった。
    それは、目指すべき光だった。

    ゆっくりとその穴を仰ぎ見て、ブーンはそこに小さな青空を見た。

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       ̄ `ー ‐-‐一´             r'´       `ー'⌒ヽ    `ー 、:.
               , '⌒ー-‐、       ヽ,  ....... ... .... . . .. .⌒ヽ
               ヽ-―--‐-ヽ.っ  r_,つ  ヽ.:.:._:_:.:.:.:.___:::.:.:.:.:..:::.:.:ノ- .__,.-
                                  ̄   ̄ ̄  ̄ ` ̄ー-
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    (∪´ω`)

    それから自分の手を見た。
    手は傷だらけで、他人の血と己の血で汚れていた。
    足元に積み重なった死体は欠損部分が多く、手足が千切れ飛んでいる物もあった。
    気味の悪い光景ではあったが、罪悪感や嫌悪感はなかった。

    死体ならたくさん見ている。
    それに、どの死体もブーンの知らない人間だ。
    青空の元を目指すことを考え、ブーンは死体の上から降りた。
    どこに道があるのか、まだ、分からない。

    今はただ、進むだけ。

    (∪´ω`)「お」

    道は、一つだけあった。
    駐車場として機能していた時の、駐車スペースに続く道だ。
    となると、自分が落下した場所は螺旋通路に繋がる道だったことが分かる。
    その先の構造は何も分からないが、今はそれしか道がない。

    薄暗がりに向かって、ブーンは歩き出した。
    死体と瓦礫の間を進む。
    その時、幼い女性の声が聞こえた。

    「あの……」

    (;∪´ω`)「お?」

    鈴を鳴らすような耳朶に心地の良い声。
    どこから聞こえてきたのか。
    ブーンは足を止め、辺りを見回す。

    「あの、手を貸してはいただけないでしょうか?」

    怪我をしている声ではなさそうだった。
    声に含まれる痛みに耐える音がない。
    しかし。
    問題はそこではなかった。

    (;∪´ω`)

    助けを求められる機会など、これまで一度もなかった。
    命令されたことをやるだけで、見知らぬ人間から頼られることは初めてだった。
    だから、ブーンはどうしていいのか分からないでいた。
    ここは返事をするべきなのか、それとも先を急ぐのか。

    デレシアなら。
    ヒートなら。
    ペニサスなら。
    彼女達なら、どうするだろうか。

    ブーンは考えた。
    必死になって考えた。
    自分の経験を振り返り、その声に応じるか否かを考えた。

    「あの……」

    考えがまとまる前に、ブーンは声の方に向かっていた。
    理由は分からない。
    声の人物がブーンに対してどのような感情を持っているとか、どのような生き方をしていたとかも分からない。
    それでも、彼の体はひとりでに動いていた。

    瓦礫の下から聞こえてきた声を頼りにコンクリートを退け、その声の主を探し、手に傷を増やしている時に分かったことがある。
    理由など、結局はどうでもいいのかもしれない。
    助けた人間がブーンを傷つけようとも、ブーンはこうすることを選んだのだから。
    こうしなければならないと本能が決め、それに従ったのだから、後悔はない。

    例えばデレシア。
    彼女は、理由も何も言わずにブーンを世界に連れ出してくれた。
    彼女に出会ってから、世界は広がった。
    世界が未知で満ちていることを知れたのは、彼女のおかげだった。

    例えばヒート。
    彼女は、理由も何も言わずにブーンのために戦ってくれた。
    彼女に出会ってから、世界は近くなった。
    世界が思ったよりも広く、深いことに気付けたのは、彼女のおかげだった。

    例えば、ペニサス。
    彼女は、出会って間もないにもかかわらずブーンに多くを教え、優しくしてくれた。
    命を賭してブーンを守った、生涯で初めて出会って最初に別れを告げた、大切な先生。
    世界の未知が既知となる楽しみを教えてくれたのは、彼女だった。

    きっと、憧れに近い物があったのだ。
    彼女達を模倣することによって少しでも近づいて、少しでも理解して、少しでも進みたかったのだ。
    強化コンクリートの瓦礫は重かった。
    しかし、ブーンの憧れに対する決意の方が重かった。

    「……ありがとうございます」

    只管に瓦礫と死体をどかして、声の人物を求め続けて一時間。
    やっと、声が聞こえやすくなってきた。

    (;∪´ω`)「……っしょ」

    息遣いが聞こえてくる。

    (;∪´ω`)「んしょ……」

    最後の死体を取り除くと、遂に、声の主が姿を現した。

    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          ',:::::::、:::::::::/.゛''-.,,         ::::::::  .',::::::ヽ:ヽ::::ヽ、
           .',::::::ヽ:::,,_:::' , ,,zァ    、       .i::::::::::::::::ヽ::::ヽ、
            ',:::::::ヽ、゛'z="  ,,,,     _ 、   /:::::::_,,..‐'" ヽ:::::ヽ
            .\::::ヽ\ :::::""   /  i   /..‐'"      ヽ、〉
              ',:::::.\\     .゛''--."  /
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ミセ*'ー`)リ「本当に、ありがとうございます」

    明るいブラウンのショートカット、幼さの中にある大人びた色気。
    ブーンの倍ほどの年齢の少女は、仰向けに倒れたまま屈託のない笑顔で礼を言った。
    気になるのは、その少女が終始瞼を閉じたままだということ。
    眩しいからとか、ブーンの姿を見たくないからではないことは一目で分かる。

    音を頼りにブーンの方に顔を向け、言葉をかけている。
    目が、見えていないのだ。

    (;∪´ω`)「お……あの……」

    ミセ*'ー`)リ「あの、もう一つよろしいですか?」

    (;∪´ω`)そ「は、はい……」

    ミセ*'ー`)リ「手を、貸してはいただけないでしょうか?」

    狼狽するブーンを知ってか知らずか、少女は笑みを浮かべてそう言った。
    手を差し伸べた時、思わず動揺することになる。
    少女の肩から先に、腕はなかった。
    今失ったのではない。

    ずっと前に腕を失ったのだと、傷口を見れば分かる。
    どこを掴めばいいのか分からず、ブーンは少女の両肩を掴んで引っ張った。
    驚くほどすんなりと少女の体は瓦礫から抜け、ブーンは尻餅をついてしまった。
    そして再び、ブーンは大きく動揺した。

    両足も、少女には付いていなかった。
    血は流れておらず、こちらもまた、最初から付いていなかったことを示している。
    この少女は一体何者で、何が起きたのか。
    ブーンは純粋な疑問を抱いた。

    四肢が欠損した少女は、白いワンピースを着ていたが、その服は汚れ、擦り切れてしまっていた。
    両足の間から顔だけを向ける少女に、ブーンは何と声をかければいいのか、全く分からなかった。

    (;∪´ω`)「あ、あの……」

    ミセ*'ー`)リ「ありがとう、小さな紳士さん」

    器用に体の向きを変え、少女はブーンと対面した。

    ミセ*'ー`)リ「私はミセリといいます。
          助けてくれて、本当にありがとう」

    (;∪´ω`)「お……」

    礼を言われた時、どう対処すればいいのか。
    今までに礼を言われた経験がないブーンは、困り果てた。
    反応の仕方が、さっぱり分からない。

    (;∪´ω`)「……おー」

    一先ず、少女がミセリと名乗ったのなら、ブーンも名乗るべきだというのはなんとなく分かった。
    スーパーマーケットで、デレシアとギコがそうしていたように。

    (;∪´ω`)「ブーン、です」

    ミセ*'ー`)リ「素敵な名前ですね、ブーンさん」

    デレシアからもらった名前が褒められたことは、素直に嬉しかった。
    名前の意味は分からない。
    それどころか、名前に意味があるのかもわからない。
    彼女に出会うまでは、おい、とか犬、と呼ばれていたのだ。

    とりあえず、助けた以上はこのままにしてはおけない。
    ミセリも連れて行かなければならない。
    ブーンよりもずっと小さな体を持ち上げて、ブーンはデレシアを真似て背負った。
    驚くほどその体は軽く、背負ったままでもどうにか歩いて行ける。

    何も言わなかったのは、何も言えなかったから。
    何を言っていいのか、分からなかったからだ。

    ミセ*'ー`)リ「あっ……」

    (;∪´ω`)「おっ……」

    こうして、ブーンは独りで行くはずの道を二人で行くことになった。
    初めてのことだらけで若干混乱している部分もあるが、彼の足はしっかりと地面を踏みしめ、前に進んでいた。
    駐車場まで進んでから、一度辺りの様子を見る。
    車が数台停まっているのと、崩れ落ちた天井の欠片が地面に転がっている以外、特に何もない。

    ここには人はいない。
    皆、螺旋通路に殺到したのだろう。
    だからこそ、あれだけの死体が出来上がったのだ。
    この場所に降りてくるまでの間の道は覚えていないが、何度も車が回っていたのを体が覚えており、それはつまり螺旋通路を使ってきたということを意味していた。

    となれば、ブーンはそれ以外の道を知らない。
    闇雲に進むしかない。
    正に、手探りの状態だ。

    (;∪´ω`)「おー……」

    手掛かりは、あることにはある。
    漂ってくる潮の匂いと風の音を頼りに、地上に繋がっている通路を探すしかない。
    広大な駐車場のどこかに、道がある。

    ミセ*'ー`)リ「ブーンさんは、どうしてここに?」

    (;∪´ω`)「お……」

    質問されたのは分かったが、咄嗟に答えられなかった。
    タイミングを逃すと、どう答えていいのか分からなくなる。

    ミセ*'ー`)リ「オープン・ウォーターに来たのですか?」

    (;∪´ω`)「おーぷん・うぉーたー?」

    ミセ*'ー`)リ「あら、私てっきり、ブーンさんはオープン・ウォーターを見に来たのかと」

    ミセリの言うオープン・ウォーターのことを、ブーンはやっと理解した。
    あの奇抜な格好をした人が大勢現れたショーのことだ。

    (;∪´ω`)「た、たぶん……そう……です」

    デレシアとヒートの目的を、ブーンは聞いていない。
    その為、何故自分がここに来たのかもよく分かっていなかった。
    移動の間、ブーンはずっとローブの中で泣いて眠っていたのだ。
    フォレスタでペニサスを埋葬し、気が付けば車でここに来ていた。

    ミセ*'ー`)リ「いかがでした?
          男の子には少し退屈だったかもしれませんね」

    (;∪´ω`)「い、いえ……おもしろ……かったです」

    それは本当のことだ。
    オープン・ウォーターと呼ばれるファッションショーは、ブーンにとって未知と奇抜の集合。
    見ているだけで不思議な気分になり、それ本来の意味など知らずとも楽しめた。
    一番不思議だったのは、モデル全員があの恰好をしていながらも楽しそうにそれを披露していた点だ。

    (;∪´ω`)「みんな……たのしそうに……あるいていました……」

    ミセ*'ー`)リ「そうでしょう、そうでしょう。
          モデルの方達にとって、あのステージを歩くのは夢なんですもの」

    ステージを歩くことが夢。
    変わった夢もあるものだと、ブーンは感心した。
    それを語るミセリの声が、心なしか嬉しそうに聞こえる。

    ミセ*'ー`)リ「綺麗なものが、私は大好きなんです」

    (;∪´ω`)「きれいな……もの?」

    ミセ*'ー`)リ「えぇ。 ただ、宝石とかではなく、心で見て綺麗だと感じるものが好きなんです」

    心で見る。
    訓練と鍛錬を積み重ねれば、心に目が出来るのだろうか。
    世界には未知が多く存在している。
    ブーンが知らないだけで、それが世界の常識かもしれない。

    (;∪´ω`)「ミセリさんは……こころに……めが……はえているん……ですか?」

    その返答に、ミセリはくすくすと笑った。

    ミセ*'ー`)リ「あふふっ、そうではないんです。
          目に見えなくても感じる物を見るには、何も見えない方がよく見えるんです。
          ブーンさんは面白い物の考え方をされるのですね」

    (;∪´ω`)「おー……」

    どう反応したらいいのだろう。
    これはからかわれているのか、それとも感心されているのか、よく分からない。
    語彙力がないため、会話に不備が生じてしまうのではないかと危惧してしまい、上手く言葉が出てこない。
    どうにも、ブーンはミセリとの会話が苦手だった。

    しかし。

    ミセ*'ー`)リ「その考え方は、とても大切ですよ」

    (∪´ω`)「お」

    しかし、ミセリと会話をするのは嫌ではなかった。
    むしろ、ブーンはもっと人と話をしたいと思っていた。
    だから、こうして積極的に話しかけてきてもらえるのは非常にありがたいことだ。
    デレシアとヒートも話を振ってくるため、ブーンはそれに答えればいい。

    別に、ミセリが苦手と云う訳ではない。
    人と話をするのが苦手なだけだ。
    これまでに話したことのないタイプのミセリに、少し戸惑っているだけ。
    基本的な部分はデレシア達と同じで、ブーンから無理に話を引き出そうとはしない。

    出会って間もないが、ブーンはミセリのことが好きになっていた。

    ミセ*'ー`)リ「それにしても、ブーンさんは偉いですね」

    (∪´ω`)「お?」

    ミセ*'ー`)リ「あの状況、普通なら見捨てて行くところなのに、私のことを助けてくれて。
          この姿を見て何も訊かないし、何も言わないで助けてくれるなんて。
          それに……」

    ブーンの後頭部に、ミセリが頬ずりをする。

    (∪´ω`)「に?」

    ミセ*'ー`)リ「とても、素敵な“背中”ですね」

    “背中”。
    その言葉の意味が、今のブーンは少しだけ分かった。
    デレシアの背中、ヒートの背中。
    ブーンはいつも、二人の背中を見て歩いてきた。

    その背中は、ただの背中ではなかった。
    ブーンにとっての強さの象徴であり、優しさの象徴であった。
    憧れであり、誇りであった。
    追いかけて、意味も分からずに追いかけて。

    そして、ただ。
    ただ、近づきたいとだけ思うブーンの道標だった。
    常に前にあり、常に後ろにあり、常に傍にあった。
    それが、ブーンにとっての“背中”の意味だった。

    (*∪´ω`)「お……」

    心がむず痒かった。
    素直に嬉しいと感じる反面、まだまだ自分は未熟であると否定したい気持ちもした。
    どちらも面には出さなかったが、ブーンの尻尾は勝手に左右に揺れていた。

    ミセ*'ー`)リ「そうだ、ブーンさん。
          “しりとり”、しませんか?」

    (∪´ω`)「しり……とり?」

    それは、これまでに聞いたことのない言葉だった。

    ミセ*'ー`)リ「えぇ、しりとり。
          トソンは子供っぽいって馬鹿にするんです、私は好きなのに」

    それから。
    ブーンはミセリにしりとりのルールを教わりながら、道を探した。
    ルールは単純だったが、ブーンには難しいルールだった。
    語彙力がないことを素直に打ち明けると、ミセリはルールを少し変更してくれた。

    一度使用した単語でも、“極力”、と言う一文を付け加えて制限をした。
    そのルールのおかげで、ブーンはしりとりをすることが出来るようになった。

    (;∪´ω`)「お……」

    道はなかなか見つからなかったが、言葉もまた、見つからなかった。
    しりとりは、ブーンにとって学習の一環だった。
    知らない単語がミセリの口から出るたび、ブーンはその意味を尋ねた。
    三順もする頃には、ミセリはしりとりよりも単語の意味を教える方に時間を割くようになった。

    (∪´ω`)゛「“からしすみそ”?」

    ミセ*'ー`)リ「さっきの“さしみコンニャク”に付けて食べると、美味しいんですよ」

    柔らかく、変わった食感と味のする食べ物のことだ。
    どこで食べられるのかと聞いて帰ってきた街の名前は、聞いたことのないもので、ブーンはそれをすぐに忘れてしまった。
    しかし、コンニャクの名前とそれがどのような物であるかは覚えた。

    (∪´ω`)゛「おー……たべてみたい……です。
           えと……“そ”だから、“そら”で」

    外周沿いに道を探して、三十分。
    未だ、外に繋がる道は見つからない。
    それと反比例して、二人の仲は深まりつつあった。

    ミセ*'ー`)リ「なら、私は“ライチ”。 これは、不思議な味のする果物ですよ。
          皮を剥いて、白い果肉を食べるの」

    (*∪´ω`)゛「らいち……たべもの……
            “ちーず”……」

    口にする単語のほとんどが、食べ物ばかりだ。
    食べ物以外となると、簡単な単語だけ。
    ミセリから教わった単語を使いたい気持ちもあるが、それは、“極力”の一文を守って使用することを控えていた。

    ミセ*'ー`)リ「“ズワイガニ”。 蟹の仲間で、東の海に行けば食べられます」

    (∪´ω`)゛「ずわいがに……かに……お……
           かに?」

    ミセ*'ー`)リ「硬い殻と鋏を持った海の生き物です。
          一度食べてみるといいですよ」

    硬い殻と鋏を持った生き物を、ブーンは想像した。
    硬そうな姿のザリガニしか浮かばなかった。

    (∪´ω`)゛「お……
           お? ……れんらく……つうろ?」

    ミセ*'ー`)リ「二棟以上の建物を繋ぐ通路のことです。
          あら? “ガニ”だから、“に”ですよ?」

    (∪´ω`)「ち、ちがいます……
          そこに、れんらくつうろ……って、かいてあって……」

    それは、ブーンが次に進むべき場所に繋がる、道だった。
    振り返らずとも、ミセリが笑顔を浮かべているのが分かるくらいには、二人の仲は深まっていた。

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    Ammo→Re!!のようです
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      /´l::/: : : : :/:∧   {7  ̄ .ヽ  //: : : : /: : : : : : : : : : : :    Ammo for Relieve!!編
        l'//l: /:l: :l: : :∧  ヽ __ .ノ //: : : : /: : : : : : : : : : : :/ :  第六章【grope-手探り-】
         l! l/l八/!: : ; ∧       /'/: ::/: : : : : : : : : : : : : : :/: ::     To be continued...
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